ときわ 2013年

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まず、「ときわ」というタイトルが気に入っている。冬でも枯れない常緑樹の緑色のことを常盤緑(ときわみどり)と言うところからきている。三連作の最初の一点。日本の伝統 模様の⻘海波をベースにして模様を割り付けていく、きっちりしたプリント模様だけでなく、時にはにじみという不確実な要素をも混在させる。常緑樹のシンボルである「松」は 金箔で全体に均等に配して、二重三重の奥行きを持たせようと試みた。絵画のように見えなくもないが、画面を構成する要素は模様ばかりである。この中間性は「かすかに絵画性 を持つ染め」として私は好み、今でも気に入っている一点として挙げる。

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H182×W182 cm(パネル) 
絹布、染料、顔料/シェイプド・ダイ、スクリーンプリント、手描き、箔押しなどの混合技法 (作家蔵)

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