食卓、南の風 1994年

1994食卓、南の風

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私には2つの制作方法があります。1つ目はイメージ主導の絵画的作品です。2つ目は素材・技法から発生する自発的な力から始まる作品です。この2つは、前者の作品です。頭の中に在る断片的な画像を合成し再構成します。ベースの構図を決めるためにラフな絵を何度も書きます。コラージュもします。しかし絵画と違うのは、次に「模様」を取り込んで組み立てるところです。模様には私のオリジナルな模様(紙シワ模様)もありますが、日本の古典文様(鱗紋、青海波その他)、アメリカインディアンの絵文字、インドネシアのバティック(パギ・ソレ様式のカイン・パンジャン)なども引用しています。具象的な模様と抽象化した模様を組み合わせることや、西洋的なものと東洋的なものを引用すること、それらのはざまでバランスを取ります。つまり、平面表現の可能性を「色・形・模様・装飾」からアプローチしようと思っています。私の作品は、時として絵画、染織、版画などいろいろにジャンルわけされます。不安定な場所にいる気がします。しかしその私の作品が何某かの魅力を持ち続けるために、何かに留まらないことは必要です。隙間に真実があるように思います。

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